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輪郭を追跡
計測データの最小二乗近似方程式

画像処理 境界検索(最小二乗近似)



記載項目
・最小二乗近似式
・最小二乗近似プログラム検証

測定したデータにバラツキがある場合、データのバラツキを補間して 入力と出力の関係を求める場合に使用されます。
図1のようにN個の計測データ(x1,y1)(x2,y2)・・・ (xi,yi)・・・(xn,yn)があり、データのバラツキを補間した二次曲線が、 y=ax+bx+cで表現されるとします。 この二次曲線の係数a、b、cを求める方法として最小二乗近似があります。 補間した二次曲線方程式上のxに値を与えると二次曲線上の補間されたの値を求めることができます。

補間する方程式として、下記があります。過去に6次方程式までを使用しました。

y=ax+b
y=ax+bx+c
y=ax+bx+cx+d
y=ax+bx+cx+dx+f
データ補間
左画像はモノクロの画像から画像を明と暗に二値化し、二値画の輪郭を追跡しました。 傾斜部分がある範囲内にあるかを検査できます。 右画像は粒子解析を行い粒子の点列座標を基に最小二乗近似を用いて形状の一部の輪郭の方程式を求め座標を計算しました。

生画像

二値画像

映像の積算を行い平均化後二値化処理 二値化処理画像 輝度の微分処理を行いb>二値化処理 二値化処理画像

輪郭抽出
画像

二値画の輪郭を追跡しその座標を取得

粒子の点列座標を基に最小二乗近似を用いて輪郭描画(緑色)

最小二乗近似式

入力データxiのとき出力がyi、二次曲線との距離をdiとします。 このときdiの二乗の和(誤差)が最小となるように求めます。

=∑ni=1(di) =∑ni=1(yi-(axi+bxi+c))
最小二乗近似の距離
yiの値が極大、極小となるのは、偏微分=0なので
a、b、cに関して偏微分=0を求めます。∂D/∂a=(∂D/∂Z)(∂Z/∂a)
最小二乗近似を求める偏微分式

上記の連立方程式をといて、係数a、b、cを求めます。
行列を使用して連立方程式から正規方程式を求めると
最小二乗近似を求める正規方程式


ある行列をで表すと逆行列は-1で表され、AA-1=1なので
正規方程式に逆行列をかけると、係数a、b、cは下記で求まります。
最小二乗近似を求める正規方程式

逆行列を求めるには、
行列A

の行列式と余因子行列を用いて
(余因子ijは行列から第i行、第j列を取り除いた 正方行列の行列式に(-1)i+jをかけたものです。)
行列A

行列式|A|を余因子を用いて展開すると
行列式|A|=a1111+a1212+a1313



最小二乗近似プログラム検証



仮のデータに対し、Excelで最小二乗近似を使用して係数を求めました。 y=x+10に±5の誤差を加えました。
a = 1.0163
b = 4E-15
c = 9.6388
最小二乗近似
最小二乗近似プログラムを作成、同じデータを使用して係数を求めました。 ほぼ、同じ値となりました。
a = 1.016345
b = 0
c = 9.638771
最小二乗近似


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